次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム
同じようで違います!
「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム、同じような名前ですが、実はまったく違う性質を持った物質ですが・・・。
次亜塩素酸(HClO)の殺菌力は次亜塩素酸イオン(OCl-)の約80倍!
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの特徴の比較
項目名1 | 次亜塩素酸水 | 次亜塩素酸ナトリウム |
---|---|---|
使用 | そのまま | 希釈して |
有効塩素濃度 | 20~60ppm | 100~10,000ppm |
化学的性状 | 弱酸性 | 強アルカリ性 |
主成分 | 次亜塩素酸 | 次亜塩素酸イオン |
化学式 | HClO | ClO- |
手荒れ | 少ない | 多い |
環境負荷 | 少ない | 多い |
トリハロメタン | 生成なし | 生成あり |
どちらも強い殺菌力がありますが、次亜塩素酸水の殺菌力は次亜塩素酸の存在比率が高いため、次亜塩素酸ナトリウムよりも高い殺菌活性を示します。
次亜塩素酸水は食塩水を電気分解することで生成される、強酸性の液体です。
次亜塩素酸ナトリウムは、次亜塩素酸ソーダとも呼ばれ、強アルカリ性を示し、家庭用に販売されている液体の塩素系漂白剤、殺菌剤(洗濯用、キッチン用、ほ乳瓶の殺菌用など)に使われています。
どちらも「食品添加物」に指定されていますが、後者は使用するときにゴム手袋をしたり、他の製品と混ぜないように注意書きがあるように、誤った使い方をすると非常に危険な場合があり、取り扱いには注意が必要です。
そして、これまでのペットに安全と謳っている消臭・除菌剤には、この次亜塩素酸ナトリウムを原材料として使っているものがほとんどなのです。
分かりやすい例として
感覚的に、ご理解いただくための分かりやすい例をあげると、
学校のプールに白い錠剤を先生が撒いていたのを覚えていませんか?
あれが「塩素」です。
塩素を入れることで、プール内の雑菌の繁殖を抑えていたのです。
しかし、塩素には強い刺激性があります。
で、プールのあとは目を良く洗うように言われましたよね。
横着して洗わないと、目が真っ赤になってきたりしませんでしたか?
ある程度の濃度にしないと除菌効果がないが、その濃度では刺激になる、
という分かりやすい例ではないでしょうか。
あの液体を犬の目や口には入れられないですよね・・・。
【参考資料リンク】
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの同類性に関する資料
次亜塩素酸ナトリウム
次亜塩素酸